先日のウオッカの訃報を聞き、ウオッカとダイワスカーレットが死闘を演じた2008年の天皇賞(秋)の着差に関して、昔からモヤモヤしていることに対して、自分なりに決着をつけたいと思います。
2008年・天皇賞 (秋)のウオッカvsダイワスカーレットのデッドヒートをあらためて見てみよう!
私の競馬歴は未成年時代も含めてかれこれ30数年になりますが、もっとも印象に残ったレースのひとつで、いまだに納得いかないのが2008年・天皇賞 (秋)のウオッカvsダイワスカーレットのデッドヒートです!
なにはともあれ今一度、世紀のデッドヒートを上の動画であらためて見てみましょう。特にゴール決勝線直前のハナ先の位置関係に注目していただき、画面から受ける2頭の優劣の印象を先入観抜きにしてご覧ください。
ウオッカvsダイワスカーレット!残り200mの直線のデッドヒートをもう一度ごらんください!
2008年当時、私はウオッカより「父アグネスタキオン」×「母スカーレットブーケ」という大好きだった2頭の娘、ダイワスカーレットに魅了されていて、馬券戦術も当時は「ダイワありき」で組み立てていました。
しかし、このレースは馬券が当たった・外れたなどはどうでも良いことで、とにかく天皇賞の舞台で2頭の牝馬が牡馬をさしおいて世紀のデッドヒートを演じたことに鳥肌が立ったことを記憶しています。
上の動画を再生していただくと最後の直線の壮絶な叩き合いをご覧いただけますので、観ていただいたアナタにお尋ねします。
ゴール板を駆け抜けた2頭の優劣は正直、どのように感じられましたでしょうか?内のダイワスカーレットですか?外のウオッカですか?
私は何度観ても、内のダイワスカーレットが優勢に見えます。これはカメラの角度の問題が大きな要素を占めていることは重々承知していますが、平成が終わり令和に移り行こうとする今でも、納得がいかないハナ差です。
では、ゴール前の首の上げ下げをスローモーションでもう一度!
ここまで、ウオッカvsダイワスカーレットのデッドヒートを回顧してきましたが、最後に上の動画を再生してご覧ください。ゴール前の首の上げ下げをスローモーションで確認していただけます。
このスローモーションでも私は、内のダイワスカーレットが優勢に思えますが、皆さんはいかがでしょうか?
ウオッカvsダイワスカーレットの死闘のまとめ
上の決勝写真を観ると、ウオッカのハナ先が少しだけ出ていることは分かります。これが世紀のデッドヒートの結果、伝説の「2㎝」ですね。
この決勝写真ではウオッカの勝利は揺るぎませんが、30数年来の競馬キャリアの中でゴール板通過時の自分なりの優劣がこれほど否定されたレースは今のところ、このレースだけです。
しかし私にとってはレース内容や結果はもちろん、馬券的にも強烈なドンデン返しを喰らった苦い思い出も鮮明に覚えているという、本当に印象に残ったレースでした。
最後に・・・
ウオッカに敬意を表して、これ以降は「第138回天皇賞」の勝ち馬であり稀代の名牝として心に刻みこみ、このハナ差のモヤモヤ問題は幕引きとします。
そして必ずや近い将来、ウオッカの血を引き継ぐ者が「感動・感嘆・感涙」という心を揺さぶる3つの感情を引き連れて、府中の直線の坂を疾風の如く駆け上がってくる勇姿を目の当たりにすることを信じてやみません。
ウオッカ号に哀悼の意を込めて・・・
安らかに・・・合掌。